第11回 亜目利加さんへの回答

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  • 投稿の最終変更日:2024年5月9日

○アンケートの質問3.

講師(岡﨑)に聞きたいことを教えてください。

建築以外のことでも、

授業に関係のないことでもなんでもかまいません。

             ↓↓↓

○亜目利加さんからの質問

岡山県のいなかの地域で瓦の屋根の上から銀色の屋根が

かぶさっているのをよく見るのですが、

あれは何のためなのか、また何なのかを知りたいです。

 

  岡崎の回答:

  それは茅葺き屋根(かやふきやね)を覆っている金属屋根です

  茅の手入れが難しくなり茅自体は現状のまま残した上に、屋根が傷まないように金属板でおおっています。

  亜目利加さんが見たのは銀色だったんですね。銅や、ガルバ二ウムなどの素材で、値段も幅があるようです。

  軽い素材で覆うことで、建物にあまり負担がかからないようにしているとのこと。

  茅葺き屋根をされている建物ですから、築年数もかなり経っていることが想像できますね。

  材料である茅が劣化し、古くなると取り替えなければなりません。

  雨や風、雪、紫外線など24時間365日自然の中で屋根を守っているのですから、当然劣化します。

  茅葺きの特徴としては、直接的な熱をさえぎり、保温効果もありつつ、通気性もあるとのこと。

  夏は涼しく、冬は暖かいので過ごしやすいといえます。

  昔は囲炉裏を使っていたので、適度な乾燥のもとカビも生えにくく、日本の気候にあっていたのでしょうね。

  現代において屋根用の茅が減少し、茅葺き職人が僅かしかいません。(技術の伝承と高齢化問題)

  そういった理由で葺き替えが金銭面でも職人の手配の面でも難しくあり、次世代に残す方法としては

  茅を現状のまま残し、上から覆いかぶせる方法がスタンダードになったのでしょう。